前回のブログでは、Marc/Mentatを使って弾塑性解析をやってみましたが、今回はFusion 360の非線形構造解析の機能を使って、フックの塑性の状況を解析する弾塑性解析をやってみたいと思います。
前回同様、あまり厳密にはやっていませんが、手順をおっかけるということで参考にしてみてください。
形状はまったく同じです。
ということで解析を進めていきたいと思います。
「非線形静的応力」を選んでOKします。
で解析のセットアップをしますが、今回の一番のポイントは材料物性です。
適当な材料を選んだら、「お気に入り」に保存して編集できるようにしましょう。
ヤング率やポアソン比などは、前のブログで紹介したMarc/Mentatでやった時と同じものを使います。
詳細プロパティのタブに切り替えます。
最初から非線形材料を選択していれば塑性の物性の定義がされていると思いますが、今回はタイプとして「弾塑性(バイリニア)」を選んで、Marc/Mentatでやった時と同じ応力ひずみの勾配になるように接線縦弾性係数を入力します。
基本的には今回のポイントはここです。
あとはいつもどおりに、拘束条件と荷重条件を定義します。
フックの上の断面を全自由度拘束します。
荷重はフックの上面のUの字の中心付近5mmくらいの範囲に限定して下向きに200Nの荷重をかけてみます。
なお、荷重ですがMarcでやった時のように載荷した後に除荷するということができないので、最大の荷重を載荷した時点で解析を終了とします。
定義しなければならない条件は今回は以上ですので、解析条件を再確認して問題がなければ、そのまま解析してみましょう。
で、以下が結果です。
40N載荷時の変位量は最大で1.47mm、
100N載荷時は3.54mm、
160N載荷時は約6.1mmになりました。
ちなみにこの時点での最大のひずみは0.00467
なお、この時点での最大のミーゼス応力値は、531.1MPaでした。
本来は破壊されていると思われますが、データ的には接線縦弾性係数の延長線上で計算される数値が出ています。
非線形解析では、このように選択した結果の履歴を表示することもできます。
途中から勾配の角度が変わっているのがわかると思います。この付近で塑性が発生している可能性がありますね。
なお、一連の手順は動画にもまとめてみましたのでご参考までに。
ではでは~